コラム

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【臨床検査技師】過去から未来へつなぐ医療の架け橋

臨床検査技師 竹中 真理

昨年、新千円札の顔として微生物学の父・北里柴三郎が描かれ、大きな話題となりました。実は、彼が基礎を築いた「微生物学検査」は、私たち「臨床検査技師」にとって非常に重要な業務の一つです。今回は、臨床検査の歴史を振り返りながら、これからの未来の展望についてご紹介いたします。

臨床検査とは?

臨床検査は、病気の正確な診断と適切な治療に欠かせない医療の重要な一部門です。
 
私たちは、血液や尿、髄液、便、さらには体組織や臓器の切片といったさまざまな「検体」を分析し、医師の診断をサポートしています。現在、保険適用されている検査だけでも1000種類以上にのぼり、医療の進歩とともに毎年約10種類もの新たな検査が追加されています。

臨床検査の始まりと日本の歩み

臨床検査の歴史は非常に古く、紀元前4世紀のヒポクラテスの時代に尿の観察が行われていたことが始まりとされています。
 
日本では鎖国等の影響により導入が遅れましたが、明治維新以降、コレラや赤痢などの伝染病に対応するため「衛生職員」が登用されたことで本格化しました。1892年に北里柴三郎がドイツから帰国し伝染病研究所を設立すると、地方の技術者にも最新の細菌学が広まり、日本の臨床検査は大きな一歩を踏み出しました。

時代の変化と「臨床検査技師」の誕生

昭和初期には、検査の対象が細菌学だけでなく血液学・臨床化学・寄生虫学などへ拡大。戦後の1948〜1950年には厚生省(現・厚生労働省)により検査の「中央化」が進められ、大学病院などで中央検査室が誕生しました。これにより効率化と専門化が一気に加速します。
 
その後、1958年に「衛生検査技師法」が成立。1970年の法改正を経て、1971年に「臨床検査技師」の資格が正式に設けられ、検体検査だけでなく採血や生理機能検査まで幅広く担う専門職として確立されました。

これからの展望と私たちの想い

現在、当院では生理機能検査部門および検体検査部門(ブランチ)において、専門の臨床検査技師が連携し、徹底した精度管理のもとで日々の検査を行っています。
 
近年の検査機器は自動化が著しく進んでおり、近年ではAI技術の導入など大きな変革期を迎えています。こうした進化に対応するため、私たち検査技師には従来の知識だけでなく、先進技術への柔軟な対応力と継続的な研鑚が求められています。
 
これからも臨床検査技師は、「医師と患者さまをつなぐ信頼の架け橋」として、より正確で迅速な検査結果を提供できるよう努めてまいります。